将棋

2008年5月25日 (日)

『ハチワンダイバー』がおもしろい!

将棋をテーマにしたドラマ『ハチワンダイバー』がおもしろい!

プロ棋士になる夢破れ、賭け将棋で日銭を稼ぐ真剣師に身を落としていた主人公菅田健太郎ことハチワンダイバー(ドラマの中では単にハチワンって呼ばれてます)が、次々に強敵に当たり、そのたびに、かつての師匠の言葉などを思い出して撃破していくというストーリー。

まず、M1王者のサンドウィッチマンが役者として出てるのがいいです。さすがM1王者は演技もうまい! 漫才のネタみたいな台詞で笑わせてくれますが、凄むときの迫力もすごいです。

それから、「アキバの受け師」と呼ばれるメイド棋士(仲里依紗)も魅力十分。おっぱい星人はみんな彼女の虜になるに違いありません。

毎回出てくる主人公の対戦相手の棋士も超個性派揃い。第2話の対戦相手の「マムシ」、第3話の対戦相手の「二こ神」、どちらもそれを演じた役者の怪演ぶりはすごかった。そして、今回第4話の対戦相手の売れっ子漫画家、文字山ジローを演じた劇団ひとりも素晴らしかった。知的さと幼稚さの間を大きな振幅で行ったり来たりするあの演技は、劇団ひとりにしかできないんじゃないかなって思いました。

主人公が窮地に陥るとぼとぼと汗をかいたり、勝負を決する決定的な一手を放つとき、打ち付けられた駒からオーラみたいなのが発せられて、それを受けた相手が後方にのけぞったりする超大げさな演出もおもしろいです。

このドラマを見た人が将棋に興味を持って、翌日日曜日朝10:20から放送されるNHK杯テレビ将棋トーナメントも見てくれるといいなあ、と思います。ドラマほどドラマチックではないですが、毎回、予想外の展開があっておもしろいです(ブログに書くの忘れてたけど、この間の阿久津六段VS神崎七段の一局も、後半、超接近戦のどつき合いになっておもしろかった!互いの王が間に桂馬を一つ挟んで睨み合った状態で攻め合う様子は、総合格闘技でいえば、お互いに顔をつき合わせた状態で殴り合うドン・フライと高山の名勝負のようでした。)

次回の『ハチワンダイバー』は、ハチワンと文字山の一戦が決着します! 絶対見ねば。

 

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2008年4月21日 (月)

4月20日放送のNHK杯将棋トーナメント

4月20日放送のNHK杯将棋トーナメントは、高橋道雄九段VS広瀬章人五段。広瀬五段は、現役の早稲田大学生とか。プロの棋士というだけでも相当頭使うだろうに、さらに他の勉強もするとは、すごいなあ。脳の容量が普通の人より大きいのかな?

将棋は、先手の高橋九段が居飛車穴熊、後手の広瀬五段が振り飛車穴熊。お互いガードを固めて相手にプレッシャーを掛け合います。そして、飛車を成合い、馬を作り合った後、先に桂香を拾った広瀬五段が、拾った桂香を玉頭から打って攻撃態勢を作ります。それに対して、高橋九段は金銀4枚に馬まで絡んだ頑強な守りを組み、攻めが切れたら逆に攻めますよとプレッシャーをかける9五桂を打ちます。

しかし、ここからの広瀬五段の攻めが切れ味抜群でした! 馬を切って銀を取り、同金に竜を切って、金銀2枚をはがします。格闘技で言えば、弾丸タックルでテイクダウンに成功というところでしょうか。そして竜を取るために、高橋九段の残った金銀のうち、金がちょっと離れてしまいます。そのガードが開いた一瞬に、広瀬五段は、桂香を成って、取った銀も打って、パウンド、パウンド。これが見事にヒットして、高橋九段あえなくタップとなりました。

いやー、金銀4枚の鉄壁の守りが、ああも簡単に崩れてしまうとは、驚き。高橋九段としてみたら、守りにも効くと思っていた馬が全然役に立たなかったのが誤算といったところでしょうか。まあ、今回はカウンターを恐れず勇気を持って鋭く踏み込んでいった広瀬五段が見事だったと言えるでしょう。

いやー、今回もおもしろかった。次回も楽しみです。

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2008年4月13日 (日)

4月12日放送のNHK将棋講座と将棋トーナメント

今日の将棋講座は美濃囲いの特徴について。杉本七段は「宜しくお願いしまth」と相変わらず「す」の発音のとき大きく息が漏れます(笑)。今日の講座の中では、「4九の金は美濃のカナメ」という格言がタメになりました。4九の金を簡単に上に移動させられては、ダメということです。

将棋トーナメントは、佐々木慎五段VS髙﨑一生四段の一戦。佐々木五段は髪が長く、眉毛が細くきりっとしていて、六本木でホストでもできそうな顔です。一方、髙﨑四段はおとなしめの髪型で、ちょっとオタクっぽい雰囲気のアキバ系と言えなくもありません(かなり強引ですが)。いわば、今日の一局は六本木VSアキバの戦いとも言えるでしょう(言えないか)。

試合は、先手の佐々木五段が居飛車、後手の髙﨑四段が四間飛車で結局両者とも穴熊に組むじっくりとした戦いとなりました。二筋の攻防で、髙﨑四段が桂取りに打った2八歩が良さそうに見えて良くなかったらしく、その間に佐々木五段が角を成り、さらに飛車角交換で手にした角を金銀と二枚替えするのに成功し、優勢になります。格闘技に喩えるなら、髙﨑四段が打った2八歩が不用意に出した右ストレートで、それに合わせた佐々木五段の5一角成りが意外に効くカウンターの左フック、そして飛車角交換から角と金銀の二枚替えが、畳み掛けのラッシュという感じでしょうか。その前の5三歩打ちのジャブも有効でしたね。これがあったから、5一角成りが効きました。

で、一挙に優勢になった佐々木五段が一方的に攻め続けるのですが、そこから最後の投了までが長かった。攻められている側の髙﨑四段もちょっとスキがあれば逆転してやるぞっていう感じで色々工夫した受けを繰り出して罠をしかけます。その様子は、何というか、頂上は見えてるんだけど、所々難所や落石のある険しい山を一歩一歩足元を確認しながら登っていくような感じでした。でも、一歩間違えば転げ落ちて逆転負けのその山を、佐々木五段は見事に登り切りました。

投了図では、髙﨑四段が打った2八歩が桂を取れないまま残っており、この手が悪手であったことを雄弁に物語っているかのようでした。

勝った佐々木五段は、行方尚史八段や、橋本崇載七段のような、伝統的な棋士のイメージからはみ出した、ちょっと「悪」の雰囲気があって女性にもモテるような気がします(^^)。 どんどん勝ち上がって将棋人気の向上に寄与して欲しいものです。


今日は『K-1 WORLD GP 2008 IN 横浜』のテレビ放送もありました。KO決着が多く、個人的には、大満足でした。その様子は、また後日。


 

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2008年4月 6日 (日)

NHK杯将棋トーナメントで千日手!

今日から『第58回NHK杯テレビ将棋トーナメント』が始まりました。今期最初の放送を飾る、堀内一史座七段と村田顕弘四段の対戦は、なんと千日手。 いきなりですか!

NHK杯で千日手を見るのは僕は初めてです。第一局めから千日手とは、第58回大会は波乱の予感。

指し直し局は、前の局で後手番だった堀口七段が先手番になり、考慮時間はそれぞれ5分。堀口七段の居飛車に、村田四段は中飛車で向かえます。

勝負は、堀口七段が2筋、3筋から攻めたのを、村田四段が逆に2筋からうまく切り返して主導権を握ったように見えたのも束の間、中央で飛車を取るのにもたつく間に、堀口七段が馬2枚作って盛り返し、そのまま押し切って2回戦に駒を進めました。

千日手になっても、指し直し局までちゃんと放送できるんですね。うまくできてるなあ。

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NHK将棋講座『杉本昌隆の振り飛車ナビゲーション』第1回目

4月6日から始まったNHK将棋講座を見てみました。講座内容は『杉本昌隆七段の振り飛車ナビゲーション』なのですが、目当ては、アシスタントの室田伊緒女流初段。初々しくてかわいいですね。きっと将棋ファン拡大に大きく貢献してくれるでしょう。

ちょっと気になったのは、杉本七段の「す」の発音。英語の「th」の発音に聞こえるのです。なので、例えば、「これが振り飛車の基本形です」というのが「これが振り飛車の基本形death」に聞こえてしまいます(^_^;)。

今回は第1回目ということで、振り飛車の基本のキでしたが、次回以降楽しみです。


 

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2008年3月17日 (月)

将棋と総合格闘技

僕は将棋と格闘技が好きです。

昨日、第58回NHK杯将棋トーナメント決勝の解説で、森内名人が、「佐藤さんはボクシングでいうとハードパンチャーという感じで、普通は相手のパンチを受けないようにして距離をとっていくのですが、佐藤さんの場合は相手に打たれても関係なく攻めていくというところがありまして・・・」と、佐藤NHK杯選手権者の棋風をボクサーに喩えて解説していましたが、僕も常々、将棋と格闘技(特に総合格闘技)は共通点が多いなあって思っていました。

まず、どちらも鍛え上げられた超人同士の戦いというところが共通しています。素人が束になっても勝てない強者同士の力比べは、見る者を興奮させずにはおきません。

将棋も総合格闘技も、ガードを固めるばかりでは勝てませんが、攻めるとそこに隙が生じて相手の攻撃を食らうリスクが生じます。また、攻めばかりでガードが甘いと、多くの場合カウンターをくらって負けてしまいます。ゴングアンドダッシュみたいな急戦調の試合もあれば、スタミナ勝負の持久戦もあります。ガンガン攻め込んで勝勢と思っていた方がスタミナを消耗して、一気に逆転負けということもあります。一流棋士は、得意な戦形はあっても、どんな戦形にも対応できる必要がありますが、総合格闘技の選手もレスリング出身、キックボクシング出身を問わず、結局、打撃と寝技の両方に対応できないと一流選手になれません。

このように共通点の多い将棋と総合格闘技ですが、大きく違う点があります。勝負が決まった瞬間です。総合格闘技では、勝った方は喜びを爆発させてコーナーポストに上り、自分の強さを観客に猛烈にアピールし、負けた方はリングにぐったり横たわってリングドクターの診断を受けていたりします。一方、将棋では、勝った方も負けた方も、あるいは盤面を見つめて、あるいは虚空を見つめて、「あそこのあれ、どうでしたかね」などとぶつぶつ言ってたりして、試合後の様子を見ても、どっちが勝ったんだかよくわかりません。

これを逆にしたらおもしろいのになあ。例えば、将棋で勝った棋士が、カメラに向かって「うぉー!!」って雄叫びを上げて、負けた方は頭を抱えてその場にうずくまる、なんてなったらおもしろいだろうなあと思います。

もういっそのこと、対局場への入場のところから全部、総合格闘技風にするというのはどうでしょう?

場所は後楽園ホール。対局者は、それぞれの師匠や兄弟子、弟弟子を引き連れて、テーマ曲に乗って入場。実況アナウンサーは、過去の対戦成績などにも触れて、その対局に望む対局者の気合いを紹介したりします。例えば、「3ヶ月前の竜王戦で4連敗した屈辱を俺は決して忘れない。今日のこの日のために俺は耳から血が出るまで脳を鍛えてきた。貴様は王手もできず俺の前に頭を垂れることになるだろう! 今、羽生3冠、リングインです!」みたいな感じ。

リングインした対局者は、おでこを突きあわさんばかりに睨み合い! 長考されると観客が退屈するので、最初から一手1分。

試合が始まると序盤こそ静かなものの、駒がぶつかり合い、中盤のねじり合いに入って観客の予想を越えた手が出るようになると、一手ごとに歓声が!

アナウンサーも、興奮して実況します。
「おーっとこれは強烈な一撃だぁ。飛車が王のサイドに回って強烈なボディーブロー(王手のこと)! だが○○七段、まだ試合を投げてはいない。その目は死んでません! おーっと、ここでブロック(合駒)せずに王をスエー(移動)させてディフェンスだぁ。これは大胆! 既に攻撃を見切っているのかぁ? しかしそこに容赦なく角を打ってくるぅ! これはえげつない!」

お色気も欲しいので、持ち時間を10分使うごとに「10分経過ァ、10分経過ァ」とアナウンスし、それと同時に「10分経過」と書かれたプラカードを持ってラウンドガールがリング上を一周します。

持ち時間が少なくなってくると、今までは「○○八段、残り3分です。10秒,..1、2」なんて落ち着いて言っていたけど、こんどは「ラスト10ミニッツ、ラスト10ミニッツ!」と英語で場内アナウンス。

そしてついに一方が「ありません」若しくは「参りました」と頭を下げるときがくると、
「タップです! ○○八段タップー!」
「最後は○○八段の心が折れたね。決めにいったときの○○七段の大胆な飛車切りに鳥肌が立った」
なんて実況と解説が入ります。紙吹雪が舞い、壮大な曲が流れ、関係者がリング内になだれ込みます!

勝った棋士はコーナーポストに駆け上がって、自らの頭を指さし、観客に猛アピール! 「入玉、だめだよ。即詰みじゃなきゃ!」とマイクアピールもします。

一方敗者はうなだれて盤面の駒を並べ直したりなんかします。

んー、絶対実現しないと思うけど、あったらおもしろいだろうなあ。

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2008年3月16日 (日)

第57回NHK杯将棋トーナメント決勝

今年のNHK杯将棋トーナメント決勝戦は佐藤康光NHK選手権者VS鈴木大介八段で、生放送でした。

角交換から、後手番鈴木八段が向かい飛車に振って美濃囲いに、佐藤NHK杯選手権者は居飛車で銀冠に。中盤、鈴木八段の3三の桂の頭の歩を狙った佐藤NHK杯選手権者の1六角打ちから戦いが始まり、飛車銀交換と駒得した佐藤NHK杯選手権者がリードし、鈴木八段も必死の攻めを見せるものの、結局中盤でリードした佐藤NHK杯選手権者がリードを保ったまま押し切ったという感じでした。

最後は鈴木八段の端攻めが一服した一瞬の隙をついて、佐藤NHK杯選手権者が逆に端から攻めて鮮やかに即詰みに討ち取り、会心のガッツポーズ! ということはなく、鈴木八段の「参りました」の声にも、「ふー」とため息を一つついただけで、表情をゆるませることなく、難しい顔で思考を続けておられました。

佐藤NHK杯選手権者はこれで2連覇。来期、史上初の3連覇なるか、大いに注目されます。

今期のNHK杯戦は、中川七段VS羽生2冠や長沼七段VS羽生2冠など、逆転勝ちの勝負が印象的でした。

特に、長沼七段が羽生2冠に勝った試合は、総合格闘技で言えばヒョードルに相当する羽生2冠が、中盤からパウンドの嵐みたいな怒濤の玉頭攻めを見せ、これは早く終わるな、感想戦が長くなりそうだなって思っていたら、長沼七段が粘りに粘って粘り抜き、最後は攻め疲れたヒョードル羽生2冠をリバースしてタップ(投了)させ、見ていて「うーん、こんなこともあるのか。人生どんな状況になっても諦めるものじゃないな」と思わせる意義深い一局でありました。

将棋は、あんな狭い世界なのに、毎回見るたびに意外な手、意外な展開があって飽きません。将棋ですらそうなのだから、いわんや現実の世界をや、とも思います。インターネットも携帯も十数年前にはこんなに普及するとは思ってなかったし。この後の未来にも、今誰も予想していないものが出てくるんだろうなあ。楽しみ。

来期のNHK杯将棋トーナメントも楽しみ(^^)

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